ブログ「工房だより」

●竹の採取

2019年01月11日

昨年暮れに鹿児島・熊本へ竹採取に行ってきました。下の写真が採取した布袋竹です。芽取りと油抜きを終えたところです。これから天日に干します。太陽光の紫外線で葉緑素が死に、うす黄色になったら室内に移して身が固まるのを待ちます。素性の良い竹は来年の冬を過ぎた頃から竿に出来ます。

九州では布袋竹をコサン竹といい、地域によっては至る所にその竹林があります。ただ、釣竿になる節の詰まった竹を見つけるのは非常に難しいです。自然のままの竹林には生えず、伐採や間引きなどの人手が加わった時に日の当たる場所に節の詰まった竹が生えます。そのまま23年と育ってくれればいいのですが、翌年の春には新子が生え前年生えた竹より背丈を伸ばしますので、節の詰まった背の低い竹の多くは日陰になり枯れていきます。

私は二十数年九州へ竹採取に通ってますが今回のように採れることは稀です。釣竿用の竹の流通は現在ほとんどなく、良竹の入手は難しいです。

採取した布袋竹


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