●イワシメバル

2023年03月20日

 久留和漁港の権兵衛丸からメバル釣りに行ってきました(3月17日)。今期3度目のメバル釣りです。

 10センチ前後の活きイワシを泳がせ、灘寄りの浅い根場を狙う釣りです。型のよいメバルでは軟調な竿がいきなり海面に突き刺さるように曲がります。釣り趣豊かな早春の釣りです。かつては茅ヶ崎から佐島まで多くの船宿がやってましたが、現在では葉山近辺の船宿が短期間わずかに船を出すだけになってます。東京湾口の船宿も以前はやってましたが、だいぶ前に活き餌釣りが禁止されて終了しました。そのような中で権兵衛丸は予約乗合の形でメバルを続けてます。私はもう40年くらいお世話になってます。

 近年、東京湾もそうですが、相模湾もメバルの魚影は薄く、いいポイントに船が入ればぽつんと釣れるといった具合です。ただ、釣れるメバルは大型で釣り人にとっては嬉しいことですが、船長が言うには、中小型が数釣れるのが翌年も期待できていいんだとのことです。

 当日は北東の風が吹いてましたが、山越えの風になっているので小さな風波で収まってました。釣り場は岸からすぐの水深5〜10メートル、起伏のある根場です。場所によっては海底が覗け、餌のイワシが見えます。

 仕掛けは胴付きの2本針、錘は15号です。ハリスは1.2号にしてます。東京湾のエビメバルでは0.8号でだいじょうぶですが、ここのメバルは大型で1号ハリスでも切られます。道糸はナイロンがおすすめです。メバルの強い引きにタメが効き、竿先に絡まず楽です。

 竿はメバル用の1.9メートルの布袋竹竿を使いました。細身で軟調なメバル専用竿です。仕掛けが長いのでもうすこし長い竿がいいのですが、権兵衛丸は船が小さく長竿は使いにくいのです。同行の釣友の佐藤さんは3本継ぎの3メートル近い竿を使ってました。私が30年以上前に作った竿で、穂先まで竹の全竹竿です。この全竹竿は文京区の関釣具店の店主のアイデアで作ったものです。現在の関釣具店店主のお父さんで、私に和竿作りを勧めた方で、和竿に詳しくいろいろ教えて頂きました。それにしても30年前の竿を今も使ってもらい、嬉しい限りです。

 いつものようにポツリポツリの釣れ方でした。ただ釣れるメバルは大型で、細身の布袋竹竿が大きく曲がります。そばで見ている船長もよく引くなーと言ってました。釣っているほうはヒヤヒヤです。前日の南西風によるうねりが収まったからでしょうか、12時前に入ったポイントで食いが立ちました。私も佐藤さんもここで3匹追加しました。これで十分ということで、12時に早上がりしました。

 私がメバル6匹にカサゴ8匹、佐藤さんはメバルのみの10匹でした。佐藤さんはタナを中層にとり、食い気のあるメバルを浮かせて食わせました。見事な釣法で船長も感心してました。私もけっこう高いタナを狙ってましたが、捨て糸を短かくしたので底立ちをとるときカサゴを呼び込んだようです。カサゴは小型も混じりますが、良型がそろいます。

 このおもしろい釣り、いつまでも続いてほしいです。

●30年以上前に作ったメバル竿。一本の布袋竹を3つに切り、継いである。

●今回も釣れた尺メバル。東京湾のメバルとは姿・形が異なっている。


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